歯の神経が死んでいるかどうかの確認
歯の神経についてのご質問でとても多いのが
「歯の神経が死んでるか確認はどうやってできるのか?」
ということがあります。
自分の歯の神経が生きているか?
既に死んでしまっているのか?
死にかかっているのか?
歯の神経が生きているか死んでいるか
その判断を歯のレントゲン写真をを見て判断できますか?
というご相談は大変よくいただきます。
歯の神経が死んでいるのか?生きているか?どうやって判断するのかお伝えします。
歯の神経の状態を判断するために
歯のレントゲン写真を撮影します。
まず歯の神経を治療しているかどうかを見ます。
まず歯のレントゲン写真は、簡単に言えば
硬いものが白く写る
のです。
歯はご自分で肉眼で
手鏡等で見るとこのように↓見えます。
しかし実際に肉眼で見えているのは
歯の頭だけ、です。
歯の下には長い歯の根っこがあります。
そして硬い骨で覆われています。
さらに
薄い歯茎が骨の上に乗っています。
イメージして頂くと、
畑に大根が植わっているとお考え下さい。
レントゲンの見方
真ん中からだいたい対称的で左右が
Rが右です左がLです。
レントゲンの見方でぜひ知っておいてほしいことは、
硬いものが白く写るということです。
お口の中で
硬いものとは
歯の頭
歯の根っこ
歯の根っこを支えている骨
です。
歯茎や神経や血管は軟らかいものですので
レントゲン写真には写ってきません。
硬い歯の頭があります。
歯の根っこがあります。
ここの歯だと黒く写ってますね。
黒いところ=柔らかい
だから、歯の神経が生きているのではないかと考えます。
次に神経の治療ですが
このように治療をしてくわけです。
歯の頭があって歯の根っこがあります。
根っこの中に
神経や血管があります。
歯の神経の治療をするにあたって、
この歯の頭が邪魔になります。
ですので、
頭をスパーンて
削って落としたりするんですね。
そうすると
歯の神経の入り口
トンネルのような状態の筒の入り口が見えてきます。
そこから針みたいなもので、
この穴から入れて中を
ゴソゴソと掃除されたことがあるかもしれません。
断面で見ていきます。
骨の中に根っこが植わっており中が空洞になります。
空洞になってしまうといろいろなものが
入ってきたりしますので、
入ってこないように歯の根っこの中にお薬を入れるのです。
そして被せモノでフタをしようとしますが
このままでは安定しません。
ですのでこのようなこのような杭みたいなものをつくり
この杭を穴の中に差し込むのです。
そうすると、この頭部分が出てきます。
これを土台にして帽子を被せる
というような治療を受けられています。
歯の根っこがあって、
その神経血管が元々あったところに
人工のお薬、そして芯棒、そして被せ
このように
一直線上に入るわけです。
そして
根っこと
被せモノが
段差なく移行的に入るように
被せ物をされます。
これをレントゲンで撮影すると、
歯の根っこ
薬を詰めている部分
芯棒
被せモノ
歯の根っこの周囲は
白い骨で覆われている
という風にイメージしていただくと
わかりやすいかもしれません
歯によって根っこの本数は違いますので
一本写る方もいらっしゃれば
このように何本も写ることがあります。
本来の歯は
神経・血管はやわらかいので黒い線として写ります。
白い線が入っているということは
過去に歯の神経の治療をしたということです。
つまり歯の神経部分はもう無くなっている
神経は死んでいる
ということになります。
ということが推定できます。
一昔前はこの神経の治療をした後に入れてお薬は
レントゲンに写るものではなかったんです。
ですから、何十年も前に、もし治療されたという場合には
その時の先生が使われていたお薬によっては
神経の治療をしているけれども
レントゲンでは写ってこないということはあり得ます。
この10年20年ぐらいはレントゲンに写る治療薬を使われている先生が
多いかと思います。
そして
ばい菌が侵入したり
歯を支えている骨が溶けたりすると
歯の根っこの周囲が黒く溶けてきたりして
レントゲンでは黒く写ってきます。
ですから
その歯の周囲には硬い骨がない
つまり骨がない
歯の根っこが割れているのでばい菌が入って
骨が溶けたのではないかと
推測することができるということになります。
歯の神経が生きているのか?死んでいるのか?と推測し判断するのは
こうやってやっています。