歯の神経を取ったあとの注意事項
香川県高松市の噛み合わせ専門歯科医院 吉本歯科医院の吉本彰夫です。
歯の神経を取る治療をした後に注意する事についてお話させていただきます。
歯の神経を取る治療(抜髄治療)
歯の神経を取る治療のことを「抜髄(ばつずい)治療」と言います。
抜髄というのは歯の神経(歯髄)を根の先端(根尖部)付近で切断し、歯髄全体を取り除くことを言います。
いわゆる歯の神経を取りますねという治療のことです。
歯の神経を抜いた後の注意すること
歯の神経を抜いた歯の場合には、最終的に歯の被せ物が口の中に入れるまでは治療した歯で噛まないように意識して下さい。
処置後2、3日以内は仮の詰め物が硬化するために必要な時間です。
そして治療後、数時間は処置している歯をうっかり使ってしまうと仮の詰め物が取れやすくなってしまうので口の中に食べ物を入れないようにご注意下さい。
歯の神経を取る処置を行った後は周囲の組織も含めて非常に過敏になっています。
ほんの少しの刺激でも痛みとして感じる場合もあります、時間の経過とともに症状は治まっていきます。
歯の神経を取った歯なのにどうして痛むんだろう?とお思いになると思いますが、神経を取る治療をしたことにより周囲の組織が反応しています。
時間が経過して症状が落ち着くのを待って下さい。
歯の神経を取った後に出てくる症状
歯の神経を取った後に出てくる症状としてあげられるものは下記の4つです。
①麻酔の注射がさめた後、ズキズキした痛みがある場合
神経の切り口から痛みが出ている場合があります。処方された鎮痛剤を服用して下さい。お痛みは翌日にはおさまっていることがほとんどです。
②噛むと歯に響く感じがある
治療してしばらくは固いものを噛んだり、歯を食いしばったりするのを控え、出来るだけそっとしておいてください。
③ 歯茎が痛む
麻酔注射のあと傷になっているため痛む場合があります。
④ 違和感がある
鈍く、重い感じ、違和感がする場合があります。神経をとった歯はいわば、死んだ歯にになっている状態です。生きている歯に比べ、もろく鈍くなります。
根の治療が終了した後、引き続いて冠をかぶせたりする等の処置が不可欠となります。
歯が浮いた感じがする
神経をとった歯は生きている歯に比べ、もろく鈍くなります。
神経の治療が終了した後は噛む機能を回復するための被せ物をする処置が必要です。
いずれにしても神経を治療している歯は弱くもろくなっています。治療中の歯で強く噛まないようにくれぐれもご注意下さい。
根管治療に使用する薬剤
歯の根の中に入れるお薬は細菌を殺す特殊な薬品です。薬剤の効果は1週間から10日程度です。この期間を過ぎますと歯の根の中で細菌が繁殖してしまう可能性があります。私たちは常に細菌と戦っております。予定通りに治療が出来ない場合には細菌が再侵入を起こしてしまう危険性があります。また途中で治療を中断しますと菌を殺しきれず細菌が繁殖したままになりますので治療中断する場合は必ず歯科医師にお伝え下さい。歯の根の形態や状態によって期間がかかったり治療回数が多くなる場合があります。1週間~2週間くらいはかむと痛みが出ます。治療中の歯は使用すると仮のふたをが取れることがあります。そのため食べ物は反対側の歯でゆっくりやさしくかむようにお願いします。
歯の神経を取った後の治療の流れ
(神経を取る治療をした当日)
歯の根の中に菌を殺す薬が入っています。薬の効き目は1週間から10日までです。次回薬の交換を行っていきます。
仮のふたは固まるまで数日くらいかかりますので特に数時間は飲食を控えるようにお願いします。吉本歯科医院で行う神経治療ではたった1回の処置でお痛みがうそのように治まっていくということはよくあります。
(次回以降)
最終的な薬が入るのは菌を完全に殺してから、です。菌がそこにいる限り痛みは続きます。菌が存在しなくなれば痛みは消えます。痛みが完全になくなるまでは、根の状態次第で変わります。そのため状態により消毒の回数は変わります。
(最終的に)
神経を取った歯は、もろくてかけやすくなるため、噛む機能を回復するための被せ物でフタをします。この時、細菌が再侵入しないために封鎖性の高い強度のある素材をお選び頂くことをおすすめしております。